ボスニアの首都サラエボで思うこと

前回の続きです。

モスターからバスに乗って首都のサラエボを目指します。

2時間ほどで着くので割と余裕です。

昨夜レストランで食後に飲んだエスプレッソがいけなかったのか夜の寝付きが悪くて寝不足のためにバスの中では爆睡していました笑


同じホステルに泊まっていたデジャンとは席も近くだったので前後で話をしていら、彼は4年間ヨーロッパの国々を周りながらストリートミュージシャンで生計をたてているとのこと。

モスター、サラエボにも何度も行ったことがあるそうで詳しそうです。

着いてからもまだ夕方あたりだったので一緒に出かけることに。

彼も今日は移動日ということで演奏はお休みとのこと。

というか着いてみると一面が霧がかってとにかく寒い。

何となく寂しさが漂うような空気感です。



デジャン曰くこれは公害の影響だと言っていましたが定かではありません。

モスターよりは全然大きいですが意外とコンパクトなイメージの町。

観光エリアはお店が立ち並び賑やかな雰囲気は感じるのですが、何より印象的だったのがその存在感が半端ない巨大な墓地。



サラエボいた間多くの墓地を見つけました。

もちろん普通に亡くなった方のもありますが紛争中に亡くなった多くの方の墓地もあり何か感じるものがありました。

日本にもそんな時代があったのでしょうけど時代と共に薄れていくものなのかもしれません。

何かこんな生々しく感じることって日本にいてなかったんですよね。

歴史教育の賜物という面も大きいかもしれませんが(皮肉です笑)


夜はデジャンがキッチン付きのアパートメントを借りているということでお邪魔して酒盛りを開始。

モスターにいる時もよく飲んでいる感じはしていたんですがとにかくよく飲む笑


まずは最初からラキアというブドウから作ったウォッカのような無色透明の強い酒をあおりそれからワインを開けていきます。



彼はアメリカのコールセンターにリモートで働いていたことがあるせいもあって英語がとても流暢。

なのにネイティブのように崩れていないので私のようなものでもわかりやすい。

よい英語の勉強だと思ってわりと突っ込んだ会話までがんばってついていきます。

海外を旅していると英語を使う機会はよくあるのですが、あまり深い会話までしかっりするってことは割と少ないです。

浅い会話についてはわりとトピックも毎回似たような感じだしそこまで説明に困るというようなことはないのですが、深い会話(その人の精神論とか政治的な見解など)になってくると途端に言葉が出てこない…。


ここで大抵のネイティブイングリッシュスピーカーは待ちきれずに会話終了ってなるんですが、優しい第二言語話者は待ってくれるんですよね。

これはまるで英会話の先生と話しているかのように笑

そのお陰で上達したのかは定かではないですが、互いに考えていることがよくわかるくらいまで話せてよかったです。



ついつい深酒してしまうところですがサラエボのスーパーは遅くても22時になると閉まってしまうので足りなくなったからと行って買い足しに行くことはできません。

それが逆によかったのかもです。

そして次の日はシアちゃんに聞いていたオリンピック競技場の跡地にいってみることにしました。

ここサラエボは1984年の冬季五輪が開催された場所でその後にユーゴスラビアの紛争により施設跡地も戦場となった歴史があります。

破壊された施設がそのまま廃墟となって残っているそうで行ってどのような感じなのか確かめてみます。

トラべヴィック山という場所にあってケーブルカーで頂上まで上ることはできるのですが、この手の乗り物は意外に高い。

しかも地元客と海外客で値段設定が違うのも見逃せないポイント。

もちろん私は歩きで上ります。歩いても2時間もかからないくらいなので余裕です。

普通に外に出ると寒いのですが急勾配を上っていると汗が吹き出してきます最初は民家の中を進みその後は山道になってきました。


ところどころボブスレーコース?コンクリートでできた滑り台のような建造物や崩壊した建物なども見えたのですが、上っている時は何だかわからないのですが無心になって頂上を目指すモードになっていて気がついたら頂上まで上ってきていました笑



そしてケーブルカーの駅ナカの休憩スペースでお昼ご飯。

持ってきていたナッツとパンをむしゃむしゃと食べて1時間くらい休んでました。

こんなに汗をかくと思っていなかったので着替えも持ってきていなく外に出ると冷える。

風邪を引かなきゃいいけどなと思いながら行きがけにちらりと見かけたボブスレーコースや廃墟などを探検していきます。



スプレーアーティストによる鮮やかな落書き?で彩られてはいますがところどころに砲弾の痕が刻まれていたり。



一番衝撃だったのは少しひらけた平地に立つ廃墟。

近くに行ってみると銃弾の穴だらけ。

そこにスプレーで落書きしているのが何ともいえない一つの芸術となっているなと思いながら複雑な気持ちになりました。



他の観光客はほとんどいなかったので一人で気の済むまで鑑賞しながらゆるやかに山を下って麓までおりてきました。

それから綺麗な夕日が見えるというイエローフォートレスに。

そこから撮った写真だったか忘れたのですが友達のシアちゃんが以前教えてくれた時に撮っていた写真がめちゃくちゃ綺麗だったんですよね。


なんか夕日と霧が合わさった時の感じだったと思うのですが。

それが見たいし写真も撮りたいと思って意気込んで行ってみたのですが…。



夕日は綺麗だけどなんか違う。腕のせいか気象のせいか。

こっちは中々よく撮れたかなと…



というわけで今日も夜はデジャン宅で酒盛りです。

ではまた‼️